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感染性胃腸炎の流行に伴うノロウィルスの感染予防対策の啓発について

【更新日:2015.10.30】

この度、厚生労働省健康局結核感染症課及び医薬・生活衛生局生活衛生・食品安全部監視安全課から『感染性胃腸炎の流行に伴うノロウィルスの感染予防対策の啓発について』の連絡は下記のとおりです。

 感染性胃腸炎の患者発生は、例年、12月の中旬頃にピークとなる傾向があります。この時期に発生する感染性胃腸炎のうち、特に集団発生例の多くは、ノロウイルスによるものであると推測されており(※1)、ノロウイルスによる感染性胃腸炎や食中毒の発生動向には注意が必要となります。本年においては、平成27年9月30日付け厚生労働省医薬食品局食品安全部監視安全課長通知「ノロウイルスによる食中毒の予防について」により、これまで検出例の少ない遺伝子型(GⅡ.17)のノロウイルスについて注意喚起をしているところです。国立感染症研究所(以下、「感染研」という。)によると、この秋以降発生している集団感染事例について、地方衛生研究所で検査を実施し検出されているノロウイルスのほとんどがGⅡ.17であり、今シーズンの感染性胃腸炎についてノロウイルスによるものではGⅡ.17が主流となる見通しとしており、流行が拡大する可能性があります。加えて、ノロウイルスGⅡ.17については、これまでの流行の主体であったノロウイルスGⅡ.4と比較して、現在市中で使用されているノロウイルス迅速診断検査キット(ICキット)による検出感度が低いことが報告されています。(※2)このことから、感染研は、同診断キットを用いた場合、ノロウイルスによる感染症と診断されず感染予防対策の遅れにつながる恐れがあることなどを指摘していますので十分ご注意下さい。 つきましては、ノロウイルスによる感染性胃腸炎が急増するシーズンに備え、「ノロウイルスに関するQ&A」(平成16年2月4日※3)及び「ノロウィルス等の食中毒予防のための適切な手洗い(動画)」(※4) 等を参考に、手洗いの徹底、糞便、吐物の適切な処理等の感染予防対策の啓発に努めるようお願いします。  また、これまで感染者が食品の調理に従事することに食中毒も多発していることから、平成19年10月12日付け医薬食品局食品安全部安全部長通知「ノロウィルス食中毒対策について」等を参考にノロウイルスによる食中毒の発生防止対策にも留意願います。

<参考>

(※1)ノロウイルス等検出状況2015/16シーズン

(※2)ノロウイルスGⅡ.17型の流行とその特徴についてー三重県(IASR5015年5月号)

 Evaluation of immunochromatography tests for detection of novel GⅡ.17 norovirus in stool samples (Eurosurveillance 2015年7月16日)

(※3)ノロウイルスに関するQ&A(最終改定:平成27年6月30日)

(※4)ノロウイルス等の食中毒予防のための適切な手洗い(動画)

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